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「気球の眼差し」
2020/7/31
白い花が散って
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一枚の絵にも
一編の詩にもなりきれない
蠢く水平線を抱いて
忘れていくあなたのいた日々を
優しく掠める季節や
ギターのアルペジオが知らせる朝も
飛び交う惑星探査機や
交わした言葉の行方も
皿の上に並ぶ
塩鮭がかつて泳いでいた海の隣で
美しながら
ゆっくりと時間をかけて
軌道に乗る
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